STRIKER V3 PROとは
韓国のHELSEL社は、FAI F9Aクラスで使用可能なドローンサッカー機体「STRIKER V3 PRO」を発売しました。
販売ページ:
https://www.skyballdrone.com/products/striker-v3-pro-arf-semi-assembled-set
本機は、従来モデル「STRIKER V3」の球体ガードを、韓国SPOKY社製の高耐久ガード「STRADALE」に変更したバージョンです。
STRADALE製品ページ:
https://stradale.co.kr/F9A%E3%85%A1A/view/510941
メーカーによる説明(抜粋)
STRIKER V3は、ドローンサッカーの先駆者であるHELSELが、無数の飛行テストと試合経験から蓄積したノウハウとデータを基に設計された機体です。
公式競技基準を満たす最適サイズで構築され、フィールド上で最高のパフォーマンスを発揮できるようプレイヤーをサポートします。強靭なフレーム、フライトコントローラー、モーター、ESC、プロペラに至るまで、重量・耐久性・空力抵抗・飛行時間の最適化を目的にアップグレードされています。
STRIKER V3とV3 PROの違い
従来モデル:
https://www.skyballdrone.com/products/striker-v3-arf-semi-assembled-set-1
V3 PRO:
https://www.skyballdrone.com/products/striker-v3-pro-arf-semi-assembled-set
スペックを比較した結果、機体構成の違いは球体ガードがSTRADALEに変更されている点のみと考えられます。
STRADALE球体ガードの特徴
STRADALEは軽量かつ高い柔軟性を持つ球体ガードで、従来型に比べて割れにくく、激しい衝突にも耐える設計となっています。試合強度の高いFAIルール下では大きなアドバンテージとなるでしょう。
FAI F9A認定表記に関する注意
HELSEL社のサイトでは「FAI F9A Aクラス認定」と表記されていますが、これは主に機体サイズに関する基準を満たしているという意味です。実際のクラス適合可否は、搭載バッテリーによる重量によって左右されるため注意が必要です。
2025年FAI世界ドローンサッカー選手権では、日本代表のF9AサブクラスA選手が、STRIKER V3にSTRADALEガードを装着して出場しています。現行ルールが維持される限り、V3 PROも出場可能となる可能性は高いと考えられます。

フライトコントローラーおよびESCの耐久性
一方で、フライトコントローラー(FC)およびESCの基板耐久性には懸念があります。日本代表選手の中には、練習中の故障を理由に、HELSEL純正品から他社製FC・ESCへ換装して大会に臨んだ例もあります。
主な原因は、基板上チップのハンダ不良や、衝突によるハンダクラックが発生しやすい点にあると考えられます。
LEDコントローラーの仕様
LEDコントローラーはFCに統合されていますが、起動時にLEDが自動点灯せず、毎回手動で点灯およびカラー設定を行う必要があります。運用面ではやや煩雑な仕様です。
6セルバッテリー使用時の注意
搭載モーターは2306.5サイズ・2550KVであり、本来は4セル(4S)向けと考えるのが妥当です。6セル(6S)バッテリーを使用すると、過電圧や過電流によりモーターやESCを損傷するリスクがあります。
同等スペックモーターの多くは3S~4S対応です。
参考:
https://amzn.to/4sNh11V
本格的に6S運用を行う場合は、モーターの交換を前提に検討すべきでしょう。
FIDA大会への適合性
販売ページでは「Class40対応」との表現がありますが、これはFIDAにおける40cm球クラスを指します。FIDAでは公式指定以外の球体ガード使用を認めておらず、STRADALEは形状が異なるため原則として出場は困難と考えられます。
一方、FAIでは球体ガード形状の自由度が高く、STRADALEも問題なく使用可能です。
日本国内での購入について
HELSEL社の日本代理店であるPYCドローンラボラトリーでは、「STRIKER V3」が「TIKE40」という名称で販売されています。
https://pyc-drone.square.site/
ただし、現時点で取り扱いはV3 PROではありません。購入時は仕様および大会適合性について、代理店へ十分に確認することを推奨します。
まとめ:FAI F9A向け40cmクラス中級者用機体
HELSEL「STRIKER V3 PRO」は、割れにくいSTRADALE球体ガードを採用したFAI F9A対応の40cmクラス機体です。設計は主に4Sバッテリー運用を想定しており、FAIルールで競技を始める中級者にとって導入しやすいモデルといえます。
一方で、FC・ESCの耐久性や6S運用時の電装負荷には注意が必要で、長期運用を見据える場合は電装系やモーターの換装も視野に入れるべき機体と言えるでしょう。
