Japan Drone 2026でJDSFドローンサッカーを体験してきた
2026年6月3日~5日に開催されたJapan Drone 2026で、大分県ドローン協議会が日本ドローンサッカー連盟(JDSF)のドローンサッカー展示・操縦体験コーナーを設けていました。実際にSkykick EVOを操縦してきたので、機体の操縦感・価格・支部制度まで詳しくレポートします。
ドローンサッカーとは
ドローンサッカーは韓国で考案されたドローンを使ったチームスポーツで、球体状のプロテクターに覆われたドローンを操縦し、ゴールリングを通過させることで得点を競います。近年急速に普及が進み、国際ドローンサッカー連名(FIDA)が設立されたほか、オリンピック委員会の承認を受ける国際航空連盟(FAI)にもF9Aドローンサッカーとして採用されました。
JDSFはFIDA傘下の日本組織であり、FAI F9Aとはルール・機体規定が異なる別のスポーツです。今回の展示はJDSFドローンサッカーのものでしたが、スポーツというよりビジネス展開の色が強い印象を受けました。
機体は2種類 — Class40とClass20
JDSFドローンサッカーには直径40cm(Class40)と直径20cm(Class20)の機体があり、それぞれコートサイズやルールが異なります。40cm機は送信機セットで税込み113,410円~123,310円でした。

今回体験できたのはClass20の「Skykick」シリーズです。

- Skykick(旧型・黒い送信機):16,280円
- Skykick EVO(新型・白い送信機):26,180円(税込)— 飛行速度が向上し、試合向き
今回の展示コートは20cm用で、3m×6m程度のサイズ。コート本体の価格は約80万円で、ゴールリング(2台で約20万円)は別途必要となっています。
Skykick EVOを操縦してみた
機体には気圧センサーが搭載されており、ホバリングは安定しています。初心者や子供でも扱いやすい仕様です。ただしビジョンセンサーは非搭載なので、水平方向には気流でふわふわと流れる感覚があります。DJIのようなホバリングで「ぴたっと止まる」安定性はなく、これはドローンスポーツとして機敏性を高めるための設計です。Class40の機体は気圧センサーすら非搭載とのことで、さらにシビアな操縦感になるようです。
Skykick EVOには速度調整ボタン(3段階)が搭載されており、初心者は低速モードから練習を開始し、慣れてきたら高速モードへ移行できます。高速モードでは試合レベルの素早さを体感できました。この速度変更機能はRadioLink社のVDS200にも搭載されており、入門向け球体ドローンの定番機能となっています。
機材の購入は「支部」を通じて(JDSFの場合)
JDSFドローンサッカーで使用する機体は、JDSFに登録のうえ、JDSF公認支部(代理店)から購入する必要があります。支部を通じて購入した特定の機体でなければ大会への参加は認められません。
一方、FAI F9Aドローンサッカーではメーカー・パーツの指定はなく、規定に適合していれば参加可能です。この点が両団体の大きな違いの一つです。
JDSF支部一覧を確認すると、愛知県には「愛知支部」と「愛知第2支部」が存在しますが、第2支部は岐阜支部と同じ企業が運営している実態があります。支部によってサポート品質にばらつきがあるとのことなので、スタート前に運営企業の調査が欠かせません。なお支部が存在しない県もあります。
個人での継続は難しい現実
ドローンサッカーにはコートが必要ですが、コート+ゴールリングで100万円以上のコストがかかります。このため個人が中心のチームはほとんどなく、多くは企業が主体となって活動しています。チームスポーツである性質上、仲間を集めることも必要です。
残念ながら現時点では、個人がJDSFドローンサッカーをスタートして大会出場・技術向上まで継続するのは難しいと言わざるを得ません。
大会・リーグ情勢
現在、JDSFの公式大会は大分県や京都府が中心で、関東圏はまだ少ない状況です。遠征の負担を減らすため、2026年からドローンサッカー東海リーグがスタートするとのことです。
展示スタッフによれば愛知県に約5チームが活動しているとのことでしたが、東海リーグ公式サイトに登録されているのは2026年6月9日時点で岐阜の1チームのみ。東海リーグ告知の2025年8月から1年近く経過した現在でも、愛知のチーム「ゼルクチェルシー」のリーグ登録もなく「5チームほどある」という言葉の根拠は不明です。1チームのみであればリーグ自体開催されないため、今後の発展が期待されます。
JDSFかFAI F9Aか — どちらを選ぶ?
今回の体験を通じて、両団体の性格の違いが明確になりました。
- JDSFドローンサッカー:機体は支部からの購入が必須。企業・チーム単位での参加が前提。ビジネス寄りの展開。
- FAI F9Aドローンサッカー:機体メーカーは問わず、規定適合で参加可能。よりオープンな競技環境。
FAI F9Aドローンサッカーのために購入した機体ではJDSFドローンサッカーには全く参加できませんが、JDSFドローンサッカーで支部から購入した機体は、オープンなFAI F9Aドローンサッカーの大会に出場できる可能性があります。
どちらも発展途上のスポーツです。始める前に、どのような制約・自由度があるか、どのような企業・団体が運営しているかをしっかり調べることが重要です。JDSFに興味があればまずはお近くのJDSF支部へ、FAI F9Aに興味があれば公式の競技情報を確認してみてください。
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