2026年4月18日(土)、米国ジョージア州アトランタでUS Drone Soccer 2026 District V Championship(ディストリクトV選手権)が開催されました。全米選手権への切符を懸けたこの大会には、ジョージア、アラバマ、ノース&サウスカロライナ、フロリダ、テネシーの各州からチームが集結。今回は大会の様子を伝える公式動画から、選手やコーチの生の声を聞くことができます。大会の結果や映像があっても、選手やコーチがどのような体験をしているか知る機械は少ないものです。この動画では選手やコーチのインタビューからドローンサッカーがどのような変化をもたらすのか垣間見ることができます。
開催概要
- 大会名:US Drone Soccer 2026 District V Championship - Battle to get to the Beach
- 日時:2026年4月18日(土)9:00〜15:00(現地時間)
- 会場:2500 Clairmont Road, Atlanta, GA 30329(米国ジョージア州アトランタ)
- 主催・協力:Sports DeKalb(スポーツ・ディカーブ)、Georgia First Drone Soccer League
- 参加地域:ジョージア州、アラバマ州、ノースカロライナ州、サウスカロライナ州、フロリダ州、テネシー州
大会前日には参加チームがアラビア・マウンテン国立遺産地域(Arabia Mountain National Heritage Area)で交流する日も設けられ、競技だけでなくチーム同士の親睦も深められるイベントとなりました。
この大会の位置づけ ― 全米選手権、そしてTeam USAへ
米国のドローンサッカーは「地区(District)選手権 → 全米選手権 → 米国代表(Team USA)選出」という流れで競技シーズンが進みます。US Drone Soccer Association(米国ドローンサッカー協会)会長のDavid Robertson氏は、動画の中でこう説明しています。
「この選手権の勝者は全米選手権に招待されます。全米トップ24チームがエンブリー・リドル航空大学(Embry-Riddle Aeronautical University)に集まり、国際大会で米国を代表するTeam USAを決定するのです」
2026年の全米選手権「Battle at the Beach」は、2026年5月18日(月)・19日(火)の2日間、フロリダ州デイトナビーチにあるエンブリー・リドル航空大学のキャンパス(610 Aerospace Blvd, Daytona Beach, FL 32114)で開催されました。米国では2025年9月〜10月のシーズン開幕戦や親善試合を皮切りに300を超えるチームが競技シーズンをスタート。予選シーズンを通じて技術とチームプレーを磨きながら地区ランキング・全米ランキングを確定させ、各地区選手権を勝ち抜いた全米トップ24チームだけがこの舞台に立ちました。District V選手権のサブタイトル「Battle to get to the Beach(ビーチへ行くための戦い)」には、その切符を掴み取れ、という意味が込められています。
選手・コーチの生の声
College Park Sonic Swarm ― 地域初のドローンサッカーチーム
ジョージア州カレッジパークのCollege Park Sonic Swarmは、市議会議員のTracy Arnold氏の後押しで生まれた、この地域で最初のドローンサッカーチームです。コーチのBilly氏は「今シーズンが初めての挑戦。ここに来られてうれしいし、ワクワクしている。良い結果を残したい」と意気込みを語りました。
チームのキャプテンを務めるOliver選手の言葉が印象的です。
「キャプテンって簡単じゃない。常にすべてをマネジメントしないといけないから。でも最後には、その経験すべてに価値があったと思えるんだ」
ドローンサッカーが単なる操縦技術の競技ではなく、リーダーシップやチームマネジメントを学ぶ場になっていることが伝わってきます。
Moody High School ― 初参戦の手応え
Moody High SchoolのBrian Nestri先生は、教員としてチームを率いての初参戦です。
「今年が初めての competing(大会参加)。学校でこの競技を始められたことに本当にワクワクしているし、もっと多くの生徒に関わってほしい。この大会に参加できてとても楽しかった」
コーヒー郡(ジョージア州ダグラス)のチーム ― 練習3週間で準優勝
ジョージア州ダグラスから参加したチームは、なんと競技を始めてわずか2〜3週間で準優勝という結果を残しました。選手たちは悔しさを隠しません。
「2位だったけど、本当は1位を獲れたはず。第1シードだったんだから。デイトナ(全米選手権)では全部勝つ。国際大会まで行って、ニュースで俺たちを見ることになるよ」
この負けん気の強さこそ、スポーツ競技としてのドローンサッカーの魅力ではないでしょうか。
Alabama Aerospace and Aviation High School ― 結成3週間の新チームが全米へ
アラバマ州の航空宇宙専門高校、Alabama Aerospace and Aviation High Schoolのチームは、結成からわずか3週間、機体が届いてから約1か月という驚きのスピードで地区大会上位入賞を果たし、全米選手権への進出を決めました。コーチは「これ以上ないほど誇りに思う」と喜びを語り、選手たちも「デイトナビーチで会おう。最高の状態で乗り込むよ」と自信満々です。
日本の読者にとってのポイント
- 選手・チームマネジャーの方へ:米国では「始めて数週間のチーム」が地区大会で上位に入る例もあります。参入障壁は決して高くなく、まず大会に出てみることが上達の近道と言えそうです。
- 大会運営者の方へ:地区大会→全米大会→代表選考という明確なパスウェイ(道筋)と、「Battle to get to the Beach」のようなキャッチーな大会名が、選手のモチベーション作りに効いています。日本の大会設計のヒントになりそうです。
- STEM教育関係者の方へ:市議会議員の支援でチームが生まれたり、航空宇宙専門高校が授業の延長で参加したりと、地域・学校・行政が一体となった普及モデルが米国で機能しています。
まとめ
District V選手権を勝ち抜いたチームは、2026年5月18日・19日にエンブリー・リドル航空大学で開催された全米選手権「Battle at the Beach」へと駒を進めました。全米トップ24チームが集まり、国際大会で米国を代表するTeam USAの座を懸けて戦う大舞台です。アトランタで「デイトナでは全部勝つ」と宣言した選手たちが有言実行の戦いを見せられたのか——日本のドローンサッカーコミュニティとしても、全米選手権の結果とTeam USAの顔ぶれに注目したいところです。
大会の詳細は以下の公式ページをご覧ください。
